出張料理人として調理させていただく場所で一番多いのは、お客様のご自宅のキッチンです。
私は到着すると、すぐにその使い勝手を確認するところから始めます。自分のお店や自宅とは違い、使い慣れていない訳ですから、コンロや水道の使い方から、材料を置く場所、盛り付けをするスペース、お料理を運ぶ際の動線などなど。
確認が一通り済んだ所で、使用するお皿の準備、そして調理へと移ります。
前菜の盛り付けをする頃には、ゲストの方が出来上がる寸前のお料理を、キッチンに覗きに来られたり、小さなお子様がにこやかに「コックさん、何作ってるの?」と癒やしに来てくれたりします。
ゲストの方もお揃いになり、会話が少し弾んできた頃にお料理がスタート。
私はこの瞬間がとても大好きです。
お運びしたお料理を見て、口々に「美味しそうー!」「(彩りが)きれいー!」と皆さまが笑顔になる瞬間です。
もちろんその後に「美味しい!」と続けば、もう言うことはありません。
そしてその風景を眺めることができる、キッチンという場所も大好きなのです。
普段は、その場所でお母さんや、お父さんが家族のために愛情を込めて料理を作る神聖な場所。
私にとってのパワースポットと言えます。
そんな愛情の染み込んだキッチンでお作りする料理は、いつにも増して美味しくできる気がするのです。
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Katsuyo (月曜日, 17 6月 2019 22:25)
引っ越しのたびやっぱり1番気になるのが台所とトイレ。物が少なく、使いやすい台所が1番良いけど、ちょっと気を抜くと物が増える。人間の生活の最小限で暮らしたいけど、怠け者にはむずかしい。反省